ミネルヴァのトリビア

~知恵を司る女神様の無駄知識~

また一つ世界の謎が解明された!「デスバレーの動く石」

      2017/02/08

長年、謎とされてきた「デスバレーの動く石」。

舞台は、通称「死の谷」と言われる広大な敷地を持つアメリカ・カルフォルニア州の国立公園です。

その広さは、長野県とほぼ同じの13,158平方キロメートル。

アメリカ本土最大の広さを誇る国立公園で、人気の観光スポットにもなっています。

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デスバレーの動く石

デスバレーの動く石

デスバレーは、アメリカの国立公園の中で最も暑く、最も乾燥した地域で、公園内には「バッドウォーター」と呼ばれる海抜下(海面より低い)86mの塩湖もあります。

まさに、荒廃した地帯なのですが・・・。

実は、1800年代中頃には、かの有名なゴールドラッシュで賑わい、いくつもの街が生まれては消えを繰り返した、歴史ある場所でもあります。

公園内では、乾燥地帯に適応した動植物が多く生息しており、コヨーテ、ビッグホーン、デスバレーパプフィッシュなどが住んでいます。

そして、そんな過酷な環境下で今から約100年前の1900年代初頭に、重さ200キロを超える巨石が独りでに動いた形跡が発見されました。

様々な説が浮上!

この「デスバレーの動く石」について、NASAをはじめとする世界の地質学者が研究に着手しましたが・・・その原因は長らく不明のままでした。

動く石のほとんどは、数kmから数10kmを移動しているのにもかかわらず、動く姿を目撃した人は今だかつて存在しなかったのです。

宇宙人説

宇宙人

まず、石の軌跡を見てみると実に不思議な動きをしているのが分かります。

壁や凹凸がないのに、まるで何かに操作されているように、直角に曲がっていたり、ヘアピンカーブを描いたりと・・・とても奇妙な動き方をしているのです。

さらに、アメリカの有名な基地「エリア51」が近くにあるという事で「宇宙人が動かしているのではないか?」という説が浮上したそうです。

確かに、この石が故意に動かされたものだとしたら、人間には200キロを超える巨石を重機なしで動かす事は出来ません。

ましてや、見通しのいい人気の観光スポットです。

人の目にも触れず、足跡ひとつ残さずに巨石を・・・しかも100個以上をアトランダムに動かすなど到底不可能です。

磁力説

磁力

「地球の岩盤の強力な磁力が、マントルの動きなどで移動する際に、磁力を持つ石を動かしたのではないか?」

という「フォース説」が浮上しました。

小学校の理科の実験で習ったと思いますが、紙の上下に磁石を付けて、紙の下に付けた磁石を動かすと上の磁石も動きますよね?

つまり「磁力を持つ岩盤とデスバレーの石で同じ事が起こっているのではないか?」という説です。

確かに、冒頭でも書きましたが、デスバレーは海抜下86mの塩湖もあり「死の谷」と呼ばれるだけあって、周りの地域よりは地表が低い位置にあります。

が、しかし肝心の動いている石には・・・磁力がない。

つまり、磁力が影響することはありえないのです。

細菌説

細菌

デスバレーは、夏になると気温50度を超える非常に過酷な乾燥地帯です。

そのため水気は無いと思われていますが、実はそうでもないのです。

夜になると一気に冷え込み、冬には氷が張る程になります。

そして、近くには湖もあります。

そのことから「デスバレーの地表にネバネバの細菌が繁殖し、その滑りで石が滑っているのではないか?」

という「細菌説」が生まれましたが・・・これはすぐに否定されることになります。

何故なら、デスバレーの地表はガサガサで全然ネバネバしていないからです。

小学生でも分かりそうな稚拙な説でしたね。

強風説

強風

研究者が1番有力だと語ったのは、「強風説」です。

デスバレーでは、風速30mを超える強風が常に吹いています。

台風の強風域が風速25m以上を指す事を考えると、その強さがよく分かりますよね?

動いている石の多くは数10kgというかなりの重さではありますが、風速30mであれば地面との摩擦力を加味しても「動く可能性はある」と考えたそうです。

乾いた大地

が・・・しかし・・・。

なんと、重さ推定300kgを超える巨石が動いている軌跡が発見された事で、この説に暗雲が立ち込めます。

その巨石を動かすには、計算上時速270km以上の風でないと動かせない事が分かりました。

時速270kmを日本でお馴染みの風速に直すと約75mの風になります。

日本で最大級の台風ですら、風速50mほどです。

竜巻でもないのに、そんな強風が発生する可能性は無いに等しいです。

ついに判明!

薄い氷

では、原因はなんでしょう?

その原因を突き止めるために、特注の観測施設を設置し、石にGPS発信機を取り付け、動く距離や方角、そして気象データを採取したそうです。

その結果「氷」が最大の原因であることが判明!

ついに謎が解明しました!

その仕組み以下の通りだそうです。

条件その1:冬

まずは、季節的に冬であることが条件。

その寒さが、絶対条件なのだそうです。

条件その2:雨

次に、雨が降る事が条件。

石の周りが水溜りになるくらいの雨が必要です。

降りすぎてもダメ。降らなすぎてもダメ。

条件その3:水溜りが凍る

石の周りの水溜りが冷え込みによって凍る事が必要。

暖かく凍らずにいると条件は満たされません。

条件その4:太陽

日中になり、凍っていた表面が溶け出して割れる事が条件。

さらに、溶け出した氷で地表が泥状になることも条件。

泥と氷が入り混じっている特別な環境が必要です。

氷は薄過ぎてもダメ。厚すぎてもダメ。

次が最後の条件。

条件その5:風

最後は、風。

秒速3~5m程の風が必要になります。

この条件を満たす時、重さ300kgの石を動かすことができるのだそうです。

にわかには信じられませんが・・・。

動く事は非常に稀

氷

つまり「地表の泥に浮いている薄い氷が割れ、風によって割れた氷が何層にも重なり、大きくなった氷が石を押し進めている」という事だそうです。

しかし、そもそも乾燥地帯のデスバレーは年間降水量が50ミリ以下で雨が降ることすら稀です。

この大規模な研究は当時「世界一退屈な研究」と言われ、原因解明には5年から10年はかかると言われていましたが・・・。

実際には、実験開始から約2年で動く瞬間を捉えることができたそうですよ!

その石が動いた日の事を研究者のノリス氏はこう語っています。

「プラヤ一帯に、パチパチと弾けるような音が鳴り響きました。一瞬静かになったかと思うと、次の瞬間には弾ける音がして、次々に氷が割れていきました」

引用B-BOYが発信する生活ニュース

この割れた氷が石を押していたという事です。

動いている動画はこちら。3分10秒辺りから動きます。

【デスバレーの動く石】

*リンク切れの際はご了承ください。

気候変動の影響

デスバレー

石の軌跡は、約10年残ると言われています。

その跡を観測してみると、近年はあまり動いていない事が判明しました。

それは、異常気象や気候変動によって石が動く条件が満たされない事が多いからだそうです。

謎が解明され、世界的に貴重な自然現象だということが分かったのですが・・・。

今後の環境変化によっては、永久的に失われてしまう幻の現象になってしまうのかもしれません。

 - ミステリー

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