ミネルヴァのトリビア

~知恵を司る女神様の無駄知識~

80cm成長するには2000年かかる!?海に佇む「コケ坊主」が神秘的

      2017/05/25

皆さんは、「コケ坊主」という物をご存知ですか?

最近、テレビなんかでちょくちょく見かける機会が増えてきました。

名前は「ゆるキャラ」みたいな感じですが、その作りはとっても原始的で地球のロマンを感じる神秘的な物なんですよ。

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コケ坊主が神秘的

大きなコケ坊主
出典Akihiro-tachimotoブログ

「な、なんだこれは!」

池に潜っていてこんな物を発見したらびっくりしちゃいますよね!

実はこれ、ひとつの生命体ではなくて、藻やコケが集まって形成されているコケ類の集合体なんです。

この中には「クマムシ」「バクテリア」などが住み着いていて、この一つ一つが微生物のコロニーのようになっています。

しかも、コケ坊主の見つかった場所が凄い!

世界が注目するはずです。

極地にしか無い

南極の池

現在、コケ坊主が確認されている地域は世界で3箇所しかありません。

・南極昭和基地周辺の池
・南極大陸の半島部の火山噴気孔
・南米

いずれも、極地と言われる生命体にとって非常に厳しい環境の地です。

南極の池なんて、どうやって藻が生えたんでしょうか・・・。

あんな、周囲を極寒の海に閉ざされた氷の土地で生きるとは・・・。

約2000年前に形成された?

コケ坊主
出典Akihiro-tachimotoブログ

コケ坊主がどのようにして南極の地で形成されたのか、太古の地球を知る上でも重要な研究となります。

そこで、コケ坊主のある池の底を掘削し、堆積物のデータを解析してみると、ほんの2000年~3000年前に出来始めた事が分かりました。

太古の昔からあるわけじゃないんですね!

専門家の見解では、「恐らく大気の乱れなどにより、南米からコケ類の胞子が飛来し、南極の池に漂着したのではないか。」との事です。

胞子ってそんなに飛ぶんですね。

さすが植物類は凄い生命力です。

一つ一つが小さな世界です

一つのコケ坊主
出典科学的日本人

コケ坊主の中は生命に満ち満ちています。

しかし、南極の池には魚はもちろん、動物性プランクトンも住んでいません。

それだけ孤立した場所なのに、どうやって生命を維持しているのでしょうか?

実は、コケ坊主の中には様々なバクテリアが住んでいて、それぞれが互いの栄養素を補完し合っているのです。

例えば、

窒素をアンモニアにするバクテリアがおり、別のバクテリアがこれを亜硝酸、そして硝酸に変換し、コケがこれを吸収して利用した後,残りを別のバクテリアが分解してふたたび窒素へ戻していく

こんな感じで、小さな世界が成り立っているんです。

すごいですよね!

年間僅か0.4mm~0.7mm

コケ坊主が成長するスピードは、1年間で約0.4mm~0.7mmと言われています。

今まで見つかった中で、大きいサイズの物は約80cmでした。

つまり、80cmに成長するまでに要した期間は約2000年となります。

ひえー・・・。

間違って、踏みつけたりしたら次に同じ物ができるまで2000年かかるのか・・・。

貴重な物なんですね。

新しい日焼け防止クリームができるかも

紫外線

南極の池は濁りが無く、太陽の光が水底まで届くほど澄んだ水です。

それは、とても綺麗なのですが・・・。

南極は、太陽光の紫外線をカットするためのオゾン層がとても薄いことで知られています。

そのため太陽光を直に受け、人の細胞も植物の細胞も壊れやすいんです・・・。

しかし!なんとコケ坊主の表面には、そんなお肌の大敵である有害な紫外線をカットする物質が発見されています。

これは新たなUVカット素材が見つかる予感がしませんか?

地球上で一番紫外線の強い場所に生息している生命ですから。

それはそれは、強力なUVカットをしないと生きられませんからね!期待します!

それは、まるで水底の森

いかがでしたか?

まだまだ、知らない世界があるものですね!

コケ坊主はまだまだ研究の途中だそうで・・・これから、起源や性質などを詳しく解析するそうですよ。

コケ坊主を研究することで、極地での生命体の働きや、効率化重視のデザインなど、様々な分野で活用できる素材が見つかりますからね!

もしかしたら、あらゆる形の中であの形状が一番太陽光を吸収できるのかもしれない・・・。

そう考えると、新たな技術に発展しそうな予感がしませんか?

コケ坊主のこれからに期待です。

 - 植物 ,

アドセンス

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